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■チューリー(腕輪/Bangle)
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●その起源…
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チューリーとは、宗教・階層を問わず現在もインド亜大陸全土的に見られる、既婚女性の装身具(腕輪)である。 その起源は古く、現パキスターンに位置するモヘンジョ・ダーロやハラッパーといったインダス文明遺跡から出土する人型彫刻の中に、既にチューリー(腕輪)を身に付けた彫刻が見られる事から、極めて始原的な段階から使用されてきた装飾品の一つである事が判る。古代に於いてその素材として使用されてきたのは、階層や地域による差があるが主に金・銀・銅・石・貝殻などであり、とりわけ陶器のチューリーが広く使用されていた。現在チューリーの素材として代表的なのが「樹脂」「巻貝」「象牙もしくはラクダ・水牛の骨」「ガラス」などが存在する。
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●樹脂のチューリー(ラック・キ・チュリヤーン)
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樹脂を素材としたチューリーは紀元前より綿々と受け継がれているものの一つ。この樹脂は、和名カイガラムシと呼ばれる、アジア全域に渡って分布する昆虫によってもたらされるもので、インドでは特にビハール州やラジャスターン州を中心とした北部於いてこの樹脂を素材としたチューリーが現在でも数トン単位で生産されている。容易に形状加工でき、仕上げの装飾(ひし形のガラスを埋め込んだりする)も比較的容易。またこの樹脂は金細工・銀細工の補助材としても広く用いられている。
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●巻貝のチューリー
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巻貝を素材としたチューリーは、主に西ベンガル州やバングラディシュといったベンガル地方に於いて生産されている。ベンガル地方に於いて巻貝(シャンク)は勧請儀礼(プジャ)や結婚式などの重要な祭具の一つとされており、特に結婚式に於いて巻貝で作られたチューリーは花嫁の父親から花嫁の腕に付けられる。それには新らしい夫を受け入れ、今後の結婚生活の安泰が願われている。
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●象牙のチューリー(ハーティ・ダント・カ・チューリー)
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古来より象は家畜・役畜としてインドで重宝されてきた動物。そこから採取される象牙を装身具に用いる伝統も古く、インドでは2000年以上存在する。しかしインド象は役畜として使用されるために象牙が磨耗し、アフリカ象のそれと比べて小さい。従ってアフリカ象の象牙は古代よりインドに輸入され、各地で装飾加工された。その輸入のピークは19世紀である。 ラジャスターン州、グジャラート州のいくつかの街・村では現在もそうした象牙のチューリーが生産されており、この地方の女性たちも非常にたくさんの象牙のチューリーを身に付けている。これにはその女性の健康・子宝授受などの願がかけられている。
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●ガラスのチューリー
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古来現在最も広くインド全土で使用されているチューリーの素材がガラスである。ガラスも紀元前より用いられてきた素材であるが、8〜9世紀にかけて全インド的に広がり、その後ムガル帝国支配期に洗練・多様化した。19世紀には中国から廉価のガラスがもたらされ、更に民衆に広まっていった。現在、全インド的に生産されているが、特に有名な産地としてUP州Firozabadがある。職人が一つ一つランプの灯でガラス加工する訳だが、そのデザインの種類は実に多種多様である。
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